ミロのヴィーナス失われた両腕の謎!黄金比とルーヴルの至宝を徹底解剖

ミロのヴィーナス失われた両腕の謎!黄金比とルーヴルの至宝を徹底解剖

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ミロのヴィーナスの最大の謎である「腕がない理由」については、長年にわたり劇的な伝説が語り継がれてきました。ミロス島から船へ積み込む際、彫刻を奪おうとする島民やトルコ軍、フランス海軍の間で乱闘が勃発し、岩場に叩きつけられて両腕が海へ転落・粉砕したという「乱闘破損説」です。

しかし、近年の調査記録や当時のスケッチを照合すると、実態はより現実的なものでした。土中から掘り出された時点で、すでに両腕は本体から外れ、重度の損傷や欠損を負っていたのです。周囲の瓦礫からは左手(リンゴを握った断片)や右腕の一部が回収されていましたが、風化が激しく、本体に直接接合できる状態ではありませんでした。

1821年にパリへ運ばれた際、ルーヴル美術館の修復チームは腕を人工的に作り直して取り付けるか否かで激しい論争を繰り広げました。様々な復元模型が試作されたものの、腕を補うと彫刻が持つ神聖な気品と躍動感が損なわれてしまうという結論に至ります。当時の館長と専門家たちは「あえて欠落した状態のまま展示する」という前代未聞の英断を下し、これが結果として世界中の人々を虜にする美学を生み出しました。

池田 達也
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池田 達也

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。