法的なカラクリを紐解く鍵は、日本の税制にある。日本の酒税法において、「酒類」とはアルコール分1度(1%)以上の飲料を指す。つまり、国税庁の管轄上、アルコール分が0.9%であっても法的には「清涼飲料水」として分類されてしまうのだ。
この法的な隙間に対し、国内の大手飲料業界は極めて慎重な自主規制を敷いてきた。過去に微量アルコール製品を飲んだドライバーが事故を起こす懸念が生じたことを契機に、大手メーカー各社は「0.00%」の完全ゼロ表記を徹底。現在、国内市場で主流となっている製品の多くは、この厳しい自主基準をクリアして製造されている。
問題は、近年の健康志向やクラフトブームに伴い、「微アルコール(微アル)」と呼ばれる0.5%前後の商品がスーパーやコンビニの棚に混在している点だ。デザインが極めて似通っているため、購入者がアルコールゼロと思い込んでカゴに入れ、そのまま車内で口にしてしまう事故が後を絶たない。