本作の真骨頂は、張り巡らされた数々の伏線と緻密に構築された心理ミステリーの構造にある。タイトルのモチーフとなっている「赤い羽」が意味するものとは何なのか。物語の要所で描かれる過去の記憶と現在の出来事が交錯する演出は、視聴者の予想を何度も心地よく裏切っていく。
作中に登場する絵画や日常の小さな違和感が、後半で怒涛の伏線回収として結実するプロットは圧巻の一言だ。登場人物全員が何らかの「嘘」を抱えており、誰が被害者で誰が加害者なのか、境目が曖昧になっていくサスペンスとしての快感は、目の肥えた海外ドラマファンをも唸らせるに違いない。