今や西日本を中心に東日本や中部エリアへと急速にその勢力を拡大している同店だが、その本拠地は岡山県倉敷市にある。運営母体である大黒天物産株式会社を創業期から牽引してきた大賀昭司氏は、日本の小売業において独自の低価格路線を切り拓いてきた異色の経営者だ。「豊かさの創造」を掲げ、生活必需品をいかに1円でも安く届けるかという命題に執念を燃やし続けてきた。
同社が展開する店舗形態には、大型メガディスカウントであるディスカウントストア ラ・ムーのほかに、発祥の原点ともいえる「ディオ」が存在する。いずれも無駄な装飾を削ぎ落とし、商品をパレットに載せたまま陳列する倉庫型スタイルを徹底。陳列作業にかかる人件費を極限までカットし、その浮いたコストをすべて店頭価格の引き下げに還元する仕組みを確立した。地方都市の郊外ロードサイドを中心にドミナント出店を重ね、競合他社が容易に追随できない圧倒的な価格競争力を築き上げてきたのだ。