「しかみ像」が三方ヶ原の敗戦直後に描かれた自戒の絵画ではなかったという事実は、一見すると歴史のロマンを損なうように感じられるかもしれません。しかし、後世の人々がなぜこの絵に強烈な敗北と反省のドラマを託し、語り継いできたのかを紐解くことは、歴史のダイナミズムを再認識させてくれます。
東照大権現として神格化された完璧な英雄像ではなく、手痛い挫折を味わいながら泥臭く生き抜いた「人間・家康」の姿を求めた近代の人々の願望が、この一枚の絵画に宿っていたとも解釈できます。新説によって定説が塗り替えられた現在もなお、しかみ像が放つ異様な迫力と魅力は、色褪せることなく見る者を惹きつけています。 (出典: しか み ぞう(Yahoo!ニュース))
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