現在、環境省をはじめとする行政機関には、危険犬種に対する全国一律の規制を求める声が殺到している。現行の動物愛護管理法では、犬種を一律に指定して飼育を禁止する規定は設けられておらず、事故後の指導や勧告にとどまるケースが散見される。この制度的ギャップが、野放し状態の危険な飼育環境を生む温床となっている。
さらに、純血種の登録管理を行う一般社団法人ジャパンケネルクラブでは、その歴史的背景や犬種の性質からアメリカン・ピット・ブル・テリアを公認犬種として登録していない。公式な血統書が発行されないため、個体のルーツや気質傾向の追跡が極めて困難になる。規制の網からこぼれ落ちたブリーディングが、ペット産業のアンダーグラウンドで横行している点も看過できない。