ネットの反応を見ていると、「聴けば聴くほど狂気を感じて怖い」という感想に行き当たることがあります。この恐怖感の正体は、「幸せの絶頂にいながら、それを失うことへの恐怖に怯えている心理」がリアルに表現されているためです。
恋が満たされている瞬間ほど、「もしこの人がいなくなったら自分はどうなってしまうのだろう」という強い不安が影のように付きまといます。相手のすべてを記憶に焼き付けようとする必死さや、相手軸でしか生きられなくなっている主人公の精神状態は、ある種の純粋すぎる狂気とも隣り合わせです。光が強ければ強いほど影も濃くなるように、幸福の描写が鮮烈だからこそ、リスナーは無意識の凄みや怖さを感じ取ってしまうのです。