取材班が実際にフロアに足を踏み入れると、そこには異様なほどの熱気が充満していた。制限時間のカウントダウンが刻一刻と迫る中、壁一面に貼られた手がかりを食い入るように見つめるチーム。残り数十秒で危機を脱し、歓声をあげるグループの姿もあれば、あと一歩で真相に届かず悔し涙をのむ姿もある。
驚くべきは、参加者の表情の劇的な変化だ。入場時には日常の疲れを覗かせていた人々が、ゲーム開始直後から目を輝かせ、必死の形相で暗号に挑む。五感をフルに研ぎ澄まし、仲間と叫び合い、知性を絞り尽くす。デジタル画面を眺めるだけの娯楽では絶対に得られない「本物の興奮」が、そこには確かに存在していた。