国境を越えた詐欺被害の深刻化を受け、総務省の主導のもとで電気通信事業者の対策も一段と強化されている。NTTドコモ、KDDI株式会社、ソフトバンク株式会社の携帯主要キャリアは、海外からの不審な着信をネットワーク側で検知・ブロックするセキュリティ機能を提供している。
固定電話や携帯電話において、海外との通話が不要な利用者に向けた「国際電話の発信・着信休止サービス」の無償提供も定着した。国際電話不取扱受付センター等を通じて申請を行うだけで、海外からの着信そのものを元からシャットアウトできる。特に海外に親族や取引先を持たない世帯にとって、この機能は極めて有効な防壁となる。
通信キャリア各社はAIを活用した迷惑通話のリアルタイム分析を導入し、短時間に大量のワン切り発信を行っている海外番号を網ごと遮断する措置を講じているが、犯行側も次々と新しい番号を使い捨てるため、最終的には個人の自衛意識が不可欠となる。