高山一実のキャリアにおいて最大の転換点となったのが、2018年に発表したデビュー小説『トラペジウム』です。雑誌『ダ・ヴィンチ』での長期連載を経て単行本化された本作は、累計発行部数30万部を突破する大ヒットを記録しました。
本作は、アイドルを目指す女子高生・東ゆうが、自らの野望のために東西南北の美少女を集めていくという野心的な青春群像劇です。現役アイドル自身が描くアイドル小説という話題性に留まらず、人間のエゴイズム、孤独、友情の危うさを容赦ないリアリティで描いた心理描写は、文芸批評家や著名作家からも極めて高い評価を獲得しました。
2026年5月にはCloverWorks制作による劇場アニメーション映画として公開され、原作者としてシナリオ開発や音楽選定にも深く関与。主題歌や劇中歌のプロデュース面でも妥協のないこだわりを見せ、原作者・高山一実のクリエイティビティが映像表現としても結実した記念碑的作品となりました。