インターネット掲示板やSNS上で「熱海の神社にキョンキョンの鳥居がある」という書き込みを目にして、半信半疑になる参拝者は少なくありません。芸能人の名前を冠したスポットの中には、ファン有志による寄贈や観光PR目的のモニュメントも混在しているためです。
現地を訪れて石段を登ると、その疑念は一瞬で吹き飛びます。木漏れ日が差し込む厳かな参道脇、鮮やかな朱色で佇む鳥居の柱の裏側には、はっきりと「小泉今日子」という四文字が刻まれています。これは後援会や熱心なファンが建てたものではなく、小泉今日子さん本人が伊豆山神社に正式に玉串料を納め、神職による神事・お祓いを経て建立された正真正銘の奉納鳥居です。
境内関係者や熱海市内の古参住民によると、建立以降、ファンだけでなく舞台関係者や独立を目指すクリエイターたちが「あやかり参拝」に訪れる姿が絶えないといいます。伊豆山神社は古来より「起死回生」「強運」を授ける社として武将や豪商の信仰を集めてきましたが、現代においても第一線で闘う表現者がその神徳を頼りにしている動かぬ証拠といえます。