『はぐれ刑事純情派』を単なる警察ドラマにとどめず、不朽のホームドラマたらしめたのが、安浦刑事と2人の愛娘との心温まる掛け合いでした。妻を亡くし男手一つで育てる父と、反抗期や進路の悩みを抱えながら成長していく娘たちの姿は、視聴者の強い共感を呼びました。
長女・エリ役:小川範子が見せた子役からの成熟
長女・エリを演じた小川範子さんは、当時トップアイドル・演技派若手女優として多忙を極める中、第1シリーズから最終シリーズまでレギュラー出演を完投しました。実生活でも藤田まことさんを「東京のお父さん」と慕い、藤田さんもまた小川さんの結婚に際して実の娘のように目を細めて祝福したという心温まるエピソードが残っています。2000年代以降はプライベートを重視し、露出は限られているものの、往年のファンから今なお根強い支持を受けています。
次女・ユカ役:前田愛が歩んだ「梨園の妻」としての覚悟
小学生のあどけない少女から美しい大人の女性へと成長する過程を番組の中で見せたのが、次女・ユカ役の前田愛さんです。90年代後半のジュニアアイドルブームの筆頭として活躍した後、本格派女優へと脱皮。2009年に歌舞伎俳優の中村勘九郎(当時・中村勘太郎)さんと結婚して以降は表舞台を退き、歌舞伎界の名門「中村屋」を取り仕切る妻として、また二人の息子(中村勘太郎・中村長三郎)の母として、日本の伝統芸能の屋台骨を支えています。