東京・新大久保や大阪・鶴橋の街並みは、ここ数年で劇的な変貌を遂げた。キャッシュレス決済とタッチパネル注文が当たり前となり、映えを意識したネオンサインやミニマルインテリアの店舗がトレンドを牽引してきたのは記憶に新しい。しかし、2026年現在、消費者の足は急速に「原点」へと回帰しつつある。
「綺麗すぎる店内とシステマチックな接客は確かに便利ですが、どこか味気なさを感じてしまう瞬間があるんです」と語るのは、週に3回は韓国料理店を巡るという都内在住の20代会社員だ。彼らが求めているのは、過剰な演出ではなく、パイプ椅子に腰掛け、重厚な鉄鍋から立ち上る湯気を浴びながら喰らう「生の食体験」なのだ。