サントリーの歴史を語る上で欠かせないのが、創業家である「鳥井家」と「佐治家」の深い結びつきです。なぜ一つの巨大企業の中に2つの異なる名字が併存しているのか、その理由は初代から続く歴史的な家系図にあります。
サントリーの礎を築いたのは、国産ウイスキーの父として知られる創業者・鳥井信治郎氏です。信治郎氏には長男・吉太郎氏と次男・敬三氏がいましたが、次男の敬三氏が母方の実家である「佐治家」の養子に入り、佐治姓を名乗ることになりました。この2代目社長こそが、サントリーを総合酒類・食品企業へと飛躍させた佐治敬三氏です。
その後、長男・吉太郎氏の息子である鳥井信一郎氏が3代目社長に就任し、4代目社長としてタクトを振るったのが佐治敬三氏の長男である佐治信忠氏でした。サントリーのトップは歴史的に「鳥井家」と「佐治家」の間で交互に受け継がれ、血縁の絆と互いへの敬意によって強固な創業家連合が維持されてきました。現在も鳥井信吾氏がサントリーホールディングス代表取締役副会長を務めており、両家の強固なパートナーシップは脈々と受け継がれています。