今日の空前のパンケーキブームを紐解く上で、欠かすことのできない歴史的背景がある。かつてオーストラリア出身のシェフ、ビル・グレンジャー氏が持ち込んだカジュアルでリッチな朝食スタイルは、日本の食卓に鮮烈な衝撃を与えた。日常の朝食を上質な体験へと昇華させる発想は、瞬く間に全国へ広まった。
また、日本を代表するパティシエの辻口博啓氏らが提唱してきた西洋菓子の精密な技法と素材へのこだわりが、和製スイーツのレベルを底上げしたことも見逃せない。洋菓子の伝統技法と独自の感性が融合した結果、世界に誇る現在のパンケーキスタイルが確立されたのだ。