映像コンテンツにおけるペットの描かれ方も、ここ数年で劇的な転換期を迎えた。かつてのペットバラエティ番組では、大食いする巨漢犬や階段を登れず転がる姿が「お茶の間の笑い」として無批判に消費される傾向があった。しかし、動物福祉への国際的な関心が高まるにつれ、そうした演出に対する批判的な視線が強まっている。
現在、Netflixをはじめとする配信プラットフォームで配信される質の高い動物ドキュメンタリーでは、野生動物のみならず家庭犬のウェルビーイングやメンタルヘルスに焦点を当てた作品が増加した。単にコミカルな一面を切り取るのではなく、適切な運動環境や知育、人と犬とのフェアなパートナーシップを問う内容が支持を集めている。メディアの成熟に伴い、受け手である視聴者のリテラシーも「太っている=可愛い」から「健康で引き締まっている=幸せ」へと確実にシフトしつつある。