可憐なチューリップの花びらを模したチューリップパイも、長年ファンを魅了し続ける傑作の筆頭だ。何層にも折り重ねたパイ生地の表面にざらめをまぶして焼き上げることで、小気味よいザクザクとした食感とキャラメリゼされた砂糖の香ばしさを生み出している。
オランダ家が追求するのは、単なる洋菓子でも従来の和菓子でもない、独自のスイーツ・和洋折衷菓子というジャンルの完成度だ。小豆や落花生といった日本の伝統素材に、惜しみなく投入される本場オランダ産の発酵バター。異なる食文化の長所を融合させる技術力こそが、一口食べたときの驚きと満足感を支えている。