しかし、バラ色の未来ばかりではない。最大の論点は法規制と医療安全の担保にある。医師法第17条が規定する「医業」との線引きをめぐり、厚生労働省のガイドラインに抵触しないか慎重な議論が続く。
カフェ内で提供されるデータ出力は、法的にはあくまで「健康状態の可視化」や「リスク傾向の提示」にとどまり、確定診断を行うものではない。しかし、一般利用者がその違いをどこまで正確に理解できるかという懸念は根強い。
日本医学放射線学会をはじめとする専門家組織からも、過剰な商業化や不正確な自己判断に対する警鐘が鳴らされている。AIが提示した偽陽性に怯えて不要な精密検査に殺到する「過剰診療」や、逆にAIの「異常なし」を過信して重篤な兆候を見落とすリスクは排除できない。利便性と安全性のバランスをどこに着地させるのか、法整備のアップデートが急務だ。