交際が始まって数年、2人が結婚を意識する大きな転機が訪れたのは1979年の夏でした。出会いの地でもあるハワイでの撮影中、車の中で三浦友和さんがストレートに放ったプロポーズの言葉が「結婚しよう」でした。
その言葉に対し、百恵さんは即座にこう応えました。
「はい。仕事を辞めて、あなたの奥さんになります」
当時、女性アイドルの結婚は現役続行が一般的になりつつあった時代です。友和さんは「仕事を続けてもいいんだよ」と伝えましたが、百恵さんの意志は揺らぎませんでした。幼少期に複雑な家庭環境で育った百恵さんにとって、「あたたかい家庭を築き、愛する夫を全力で支えること」こそが人生最大の願いだったのです。
芸能界引退理由の根底にあったのは、名声への執着を手放してでも一人の女性として友和さんと生きるという覚悟でした。友和さんもまた、当代一の大スターの人生を背負う重責を受け止め、生涯彼女を守り抜くことを誓いました。