精神科治療において専門医が一様に警鐘を鳴らすのが、症状が軽快したと錯覚したことによる「自己判断での急な断薬」だ。厚生労働省の各種指針や日本精神神経学会が策定する診療ガイドラインにおいても、SSRIの服用中止には慎重な漸減(少しずつ薬を減らす手順)が不可欠であると明記されている。
服薬を自己判断で突然やめると、めまい、ふらつき、頭の中で電気が走るようなシャンシャン感、強い不安感やイライラ感といった「離脱症状」に襲われる危険性が極めて高い。臨床現場では、タレントであれ一般の患者であれ、寛解状態が半年から1年以上安定して続いた段階で、医師の綿密なスケジュール管理のもと数ヶ月から年単位をかけて徐々に薬の量を減らしていくのが標準治療とされている。