時代が変わり、コンテンツの主戦場がウェブへと移行した今、あのCMは思わぬ形で再評価の波に乗っている。YouTubeやTVerなどのプラットフォームで過去の傑作CM特集が組まれるたび、若いデジタルネイティブ層から「元祖ASMR」「日本のモッパン(食事動画)の頂点」として熱狂的なコメントが寄せられているのだ。
高音質なマイクで咀嚼音を拾い、ひたすら食べる姿を配信するカルチャーが世界的なトレンドとなる数十年も前に、永谷園と松村雅史はそのフォーマットを完璧なクオリティで完成させていた。タイパや効率が重視される現代の視聴者にとっても、無駄な導入を排して本能に訴えかけてくる15秒の凝縮感は、驚くほど新鮮に映っている。