近年のゲノム広域関連解析(GWAS)により、ヒトの白血球型抗原(HLA)のタイプがウイルスの感受性に大きく関与していることが分かってきた。特定のHLA型を持つ人は、インフルエンザウイルスの特定のタンパク質を素早く認識し、キラーT細胞を活性化させる能力が極めて高い。つまり、ウイルスが体内に侵入した瞬間に、自覚症状が出る前に駆逐されているのだ。
「これは遺伝的な宝くじのようなものです」と、東京の免疫学研究所の専門家は語る。生まれ持ったDNAの配列が、天然のワクチンとして機能していると言っても過言ではない。