表向きの顔は、巷で人気の新進気鋭の作家。常に人間観察を怠らず、道行く人々のドラマを勝手に妄想しては物語のネタに昇華させている。シブヤ・ディビジョンを率いる飴村乱数、そしてギャンブラーの有栖川帝統とともに結成された「Fling Posse」において、彼はチームの知性であり、抑え役であり、時に最も予測不能なトリックスターだ。
三人三様の個性派が集うポップなチームカラーの中で、夢野幻太郎の存在感は極めて独特である。一見すると飄々としたマイペースな人物に見えるが、乱数の抱える壮絶な秘密や帝統の破天荒な行動に対しても、決して見捨てない深い懐と深い愛着を覗かせる。彼が紡ぐリリックは、日本文学の詩的な美しさとヒップホップ特有の押韻が見事に融合しており、聴く者を一瞬でその世界観へと引きずり込む力を持つ。