かつての乙仲通や栄町エリアといえば、神戸のセレクトショップ文化を牽引してきた聖地だ。そこに今、韓国の若手デザイナーたちが手がける「ニューレトロ(ニュートロ)」の波が押し寄せている。築数十年のビルをリノベーションした店舗には、80年代のソウルを彷彿とさせるポップな色使いのグラスや、どこか懐かしいフォントが施されたステーショナリーが並ぶ。
「ただ可愛いだけじゃないんです」と語るのは、現地でショップを営むバイヤーの女性。彼女が買い付けるアイテムは、韓国の伝統的な意匠を現代風に解釈したモダンな食器や真鍮のオブジェだ。西洋と東洋の文化が交差してきた神戸だからこそ、この新旧が入り混じった独特の空気感が、違和感なく街に溶け込んでいるのだろう。