一蘭の代名詞とも言えるのが、隣の席と板で仕切られた個別ブース型の席だ。このシステムは元々、「周りを気にせずラーメンの味だけに集中してほしい」という創業者の想いから生まれたものだが、これが現代のタイパ(タイムパフォーマンス)重視、そしてプライバシーを重んじる若者世代の価値観に驚くほどフィットしている。
誰とも目を合わせず、ただ目の前の丼と対峙する数十分間。デジタルデトックスにも似たその静寂な時間が、新宿という騒々しい街の真ん中で提供されるギャップこそが、人々を惹きつけてやまない魅力なのだろう。注文から提供まで、スタッフの顔すら見えない徹底した非対面スタイルは、今やグローバルスタンダードな心地よさとなっている。