法的な観点から整理すると、紙や画面の中に存在する架空キャラクターに対する行為自体が、刑法上の痴漢(不同同意わいせつ罪など)や迷惑防止条例違反に問われることはありません。日本の刑事法規は実在する自然人の身体や性的自由を守ることを目的としているためです。
ただし、二次元表現が無制限に野放しにされているわけではありません。法律上・規制上の境界線として以下の点が厳格に運用されています。
第一に、刑法175条(わいせつ物頒布等の罪)の存在です。性器の無修正描写など、社会通念上「過度に性的羞恥心を害する」と判断される露骨な描写は、二次元であっても違法性を問われます。第二に、各都道府県の青少年健全育成条例による「不健全図書」の指定です。青少年の健全な育成を阻害すると判断された場合、販売場所の隔離や18歳未満への販売禁止といった強い行政的措置が講じられます。
つまり、二次元の痴漢描写は「痴漢罪」としての犯罪性はないものの、頒布方法や露出度合いに応じて刑法や行政条例の規制対象となり得るというのが正確な法的解釈です。