「柔らかい熟柿よりも、シャキシャキとした歯ごたえを残したまま甘くしたい」という愛好家は数多く存在します。焼酎を使った渋抜きで果肉を固いままキープするには、以下の3つのポイントを守ることが不可欠です。
・焼酎を果肉につけすぎない:果皮に多量のアルコールが付着すると組織が崩れ、軟化が早まります。ヘタ部分のみに塗布することを徹底してください。
・高温環境を避ける:室温が25℃を超えると呼吸が過剰に促進され、急激に追熟して柔らかくなります。20℃以下の安定した場所で管理します。
・日数が来たら速やかに袋から出す:目標の日数が経過したら、密閉袋から取り出して外気に当てます。袋に入れっぱなしにしておくと軟化が一気に加速します。
なお、大量の柿を一気に処理する場合や、極上の硬度を求める商業ベースでは「ドライアイス脱渋」がよく用いられます。ドライアイス(固形炭酸ガス)による脱渋は、炭酸ガス置換によって柿を完全な無酸素状態に置くため、果肉の硬さを保ったまま非常にスピーディー(3〜4日)に渋が抜ける特長があります。一方で、ドライアイスの入手性やガス濃度の緻密な計算が必要となるため、家庭で少量から中量を手軽に美味しく仕立てる用途には、風味豊かに仕上がる焼酎脱渋が最適です。