法政大学文学部心理学科の最大の強みは、扱う研究領域の圧倒的な広さと専門性の深さにある。なかでも犯罪心理学の領域において、メディア解説でも著名な越智啓太教授の存在は際立つ。プロファイリングや取調べの心理的メカニズム、目撃証言の信用性評価など、実社会の暗部に鋭くメスを入れる研究は、多くの学生を惹きつけてやまない。
発達心理学や臨床心理学の分野では、子どもの心の成長やソーシャルスキルトレーニング(SST)の権威である渡辺弥生教授らが牽引する。感情制御や対人関係のダイナミクスを解明するその研究は、教育現場や子育て支援の現場に絶大な影響を与え続けている。
さらに、人間の情報処理機構や知覚、記憶のメカニズムを実験科学として突き詰める認知心理学の研究室も活況を呈している。最新のアイトラッキング(視線計測)や心理物理学的測定を用いたアプローチは、文系の枠組みを完全に超越した科学そのものだ。知的好奇心の赴くまま、深淵なる心理の世界へ潜り込める環境がここにある。