弟が沈黙を守る間、兄の永山瑛太は世界的名匠・是枝裕和監督の『怪物 (映画)』をはじめとする数々の名作で圧巻の存在感を示し、国内外の映画賞を席巻した。カンヌ国際映画祭での脚光や日本アカデミー賞での評価は、永山家という血筋が持つ表現者としての非凡さを改めて証明することとなった。
兄の輝かしい躍進は、絢斗にとっても強烈な刺激となっているに違いない。かつて同じ事務所で切磋琢磨し、それぞれ異なるアプローチで役柄を掘り下げてきた二人の関係。兄の背中を追うだけでなく、自らの表現者としての矜持を取り戻すために何が必要なのか。兄の成功を間近で見届けてきた経験は、絢斗が再びカメラの前に立つための最も純粋で強い原動力となっている。