類語辞典を紐解くと、類語として「露見」や「発覚」が必ず並列される。三省堂をはじめとする主要各社の現代語辞典でも詳細に解説されているが、これらの間には越えがたい文脈上の境界線が存在する。
第一に「露見」との違いだ。「露見」は悪事や陰謀、秘密の企てそのものが第三者に知られてしまう事態を指す。一方、「露呈」が晒す対象は、事件そのものというよりも、背後にある体制の甘さや能力の欠如、性格上の欠点といった「本質・内情」に向かう傾向が極めて強い。
第二に「発覚」との違いである。「発覚」は隠されていた犯罪や隠蔽事実が「見つかる」という事実の推移に焦点を当てる。対して「露呈」は、事態の進行に伴ってそれまで見えなかった構造的欠陥が「顕在化する」状態そのものを描き出す。文化庁が定期的に実施する国語に関する世論調査でも指摘される通り、同音類義語の使い分けは書き手の教養と論理的解像度を如実に映し出す鏡となる。