この楽曲の核を成しているのは、藤原聡の卓越したコードセンスと、ヒゲダンの代名詞であるピアノ・ポップの構築美だ。冒頭から楽曲を牽引するピアノリフは、一見シンプルでありながら、絶妙なテンションコードとシンコペーションを多用している。
サビにおける転調やドミナントモーションの使い方には、ジャズやクラシックの要素が濃密に溶け込んでいる。サビに向かって一気に視界が開けるような開放感。それは、計算し尽くされた音の配置と、藤原の伸びやかなボーカルが混ざり合うことで生まれる物理的なカタルシスだ。単にノリが良いだけではない。音楽的な深みが、何度聴いても飽きさせない中毒性を生み出している。