その一方で、このブームは保護犬の譲渡現場に思いがけない追い風をもたらしている。血統書のブランドに固執せず、「個性的なビジュアル」を歓迎する価値観が広がったためだ。
シェルターに保護された雑種犬の中にいる、少しぶかっこうで不揃いな褐色の毛並みを持つ個体が、「まるで絵本に出てくる森のクマさんだ」と注目を集めている。血統の正統性ではなく、その犬が持つ唯一無二の個性を愛する人々が増えたことで、これまで譲渡が難しかったミックス犬たちの里親探しが急速に進んでいる。ブームが棚ぼた式に生んだ、ポジティブな変化と言えるだろう。