まつり縫いには複数のバリエーションが存在し、仕立てる衣服の用途や素材によって使い分ける必要があります。とりわけ混同されやすいのが「流しまつり縫い」と「奥まつり縫い」の仕様差です。
流しまつり縫い 奥まつり縫い 違いを理解することは、美しい裾上げへの第一歩といえます。流しまつり縫いは、折り返した布の折り山と表生地を交互に斜めに縫い進めていく手法です。針の運びが直線的でテンポよく進められるため、短時間で仕上げたいフレアスカートの裾や、日常着の補修などに重宝されます。しかし、裏返した際に縫い糸が斜めに露出するため、ズボンの脱ぎ履き時に足の指や靴下が引っかかり、糸が切れてしまう弱点を持っています。
一方、スラックス 裾上げ まつり縫いや学生服 スカート 裾上げ やり方において標準的に採用されるのが「奥まつり縫い」です。これは折り返した縫い代の端をさらに5ミリほど外側に折り、その「折り目の奥」と表生地の内側をつなぎ合わせる高等技術です。縫い終わったあとに折り代を元に戻すと、縫い目が完全に布の内側に隠れる構造になっています。
奥まつり縫いを施すことで、表面に糸が出ないばかりか、裏面からも縫い糸が一切見えなくなります。足を通す際の引っかかりが原理的に発生しないため、毎日の通学やビジネスユースで激しく動いても、ほつれのリスクを劇的に軽減できる強みがあります。
なお、縫い目のピッチであるまつり縫い 間隔 適切な幅については、スーツやスラックスで0.8cm〜1.2cm、学生服のスカートやカジュアルなパンツであれば1.5cm前後が適正基準です。間隔が狭すぎると生地が引きつれて硬くなり、広すぎると隙間に指が入りやすくなるため、均一なピッチを維持することが完成度を左右します。