関係者の間で波紋を広げている最新の監査基準において、最大の焦点は「実効性のある労働環境の担保」にある。タイムカードの打刻データと宿舎の入退出記録、さらには母国口座への送金控えに至るまで、多角的なデータ照合が義務付けられつつある。少しの齟齬も見逃さない姿勢は極めて鮮明だ。
これまで見過ごされがちだった軽微な手当の不払い、残業時間の過少申告、不適切な控除などは即座に是正勧告の対象となる。違反リスクを放置したまま新制度への移行期を乗り切ることは不可能に近い。企業側は自社の管理体制を今すぐ総点検し、疑義の生じないクリーンな労務環境を再構築することが急務となっている。