細川慎二の演奏スタイルを語る上で欠かせないのが、その圧倒的な音色の美しさです。彼のメイン楽器は、ヤマハの最高峰モデルであるアルトサックス「YAS-875EXGP(金メッキ仕上げ)」。管体全体に施された金メッキは、圧倒的な響きと豊かな倍音、そして輝かしくもどこか哀愁を帯びた音色をもたらします。
クラシックの技術基盤とポップス・ジャズの融合
昭和音楽大学で修得した厳格なクラシックのコントロール力があるからこそ、彼のピッチと音程感は極めて安定しています。その精密な音響的基礎の上に、ジャズの自由なフレージングやポップスの感覚的なエモーショナルさを融合させています。
言葉を超える「歌心」のアプローチ
彼のサックスは、まるで人間が歌っているかのように聴こえます。息の吹き込み方、ヴィブラートの振幅、音の立ち上がりと消え際のニュアンスに至るまで、歌詞が存在しない器楽曲でありながら、物語がはっきりと脳裏に浮かび上がる表現力を備えています。