長身を揺らしながら颯爽と歩く姿、油断のならない眼光、そして何より圧倒的な存在感。『新参者』の加賀恭一郎をはじめ、数々の名捜査官を演じてきた阿部寛だが、野崎守はその集大成と言っても過言ではない。
福澤克雄監督が描くスケールの大きな映像世界の中で、阿部の芝居はCGや広大なロケーションにも決して埋もれない。「彼が画面に映るだけで、事件が動く」という説得力。型破りなアクションをこなす一方で、ふとした瞬間に漂わせる哀愁。この両極端な魅力を一過性のものにせず、3年が過ぎた今も色褪せさせない演技の凄みが、作品の息長い人気を支えている。