東京の洗練されたオーガニック路線とは一線を画し、独自の食文化と結びついて熱狂的な広がりを見せているのが大阪エリアです。出汁(だし)と粉もんの文化が根付く関西において、植物性素材のみでいかに深い「旨み」を構築するかという挑戦が、独自の専門店カルチャーを開花させました。
心斎橋、堀江、梅田周辺を中心に展開するセレクトショップやプラントベースカフェ併設店では、昆布や干し椎茸、大豆発酵エキスを極限まで抽出した特製ラーメンスープの素や、植物性100%のお好み焼きミックス、たこ焼き用ヴィーガンソースなどが飛ぶように売れています。「肉を使っていないから物足りない」という関西の厳しい舌を納得させるため、各店が取り扱う商品は旨みのレイヤーが非常に緻密に設計されているのが特徴です。
現地の利用者に取材を行うと、「家族にアレルギーや生活習慣病の心配があるが、専門店で買えるお惣菜ならみんなで同じ食卓を囲んで『旨い』と笑い合える」という声が聞かれました。大阪のプラントベース専門店は、単なるライフスタイルの主張を超えて、家族団らんや地域コミュニティを繋ぐ温かいハブとして機能しています。