結論から言えば、ポピーの花言葉そのものに「呪い」や「憎しみ」といった直接的に恐怖を感じさせる言葉は存在しません。それでもなお「ポピーの花言葉は怖い」と検索される背景には、主に2つの明確な理由があります。
1つ目の理由は、古代ギリシャ神話に登場する「眠り」と「死」の描写です。愛娘ペルセポネを冥界に連れ去られ、悲しみに暮れて眠れなくなった農業と豊穣の女神デメテル。彼女の深い苦しみを和らげるため、眠りの神ヒプノス(またはヒュプノス)がケシの花を渡し、眠りを与えて心を癒やしたという神話が残されています。このエピソードから、西洋ではポピー全般に「眠り」「忘却」「死の慰め」といった静寂を連想させる象徴が定着しました。死や冥界のイメージが独り歩きした結果、現代において「怖い意味がある」と誤解されて広まったと考えられます。
2つ目の理由は、麻薬成分(アヘン)を含むケシ(ソムニフェルム種)の歴史的イメージです。医療用麻薬やアヘン戦争などの歴史的記憶が、園芸用の無害なポピーと混同され、危険・不吉といった連想に拍車をかけた側面も見逃せません。現在日本の花壇や花屋で見かけるポピーは園芸専用種であり、危険な成分は一切含まれていませんが、植物の歴史的背景がミステリアスな噂を生む要因となっています。