大切な器をより美しく、強固に修復するためには、割れてしまった直後のお取り扱いが極めて重要です。職人への持ち込み前に以下の注意点を守ることで、修復費用を抑え、仕上がりの精度を劇的に高めることができます。
- 破片をセロハンテープで仮止めしない:粘着剤が陶器の素地に染み込むと、漆の接着力が著しく低下します。破片は清潔なティッシュや柔らかい布に個別に包んで保管してください。
- 断面を水洗い・ゴシゴシ擦らない:断面の微細な凹凸が削れてしまうと、接着時に隙間が生じ、埋めるための工数と費用が増加します。
- 瞬間接着剤は絶対に使わない:市販の接着剤を使って失敗した器は、一度接着剤を熱湯や薬品で完全に除去する必要があり、追加の下処理料金が発生するケースがあります。
また、金継ぎで見事に蘇った器は、「電子レンジ・食器洗浄機・オーブン・直火での使用は厳禁」です。金粉は非常に繊細なため、洗浄時は柔らかいスポンジを使い、中性洗剤で優しく手洗いしたあと、水気を自然乾燥または柔らかい布で拭き取ることで、何十年と美しい輝きを保ち続けることができます。