参議院は別名「再考の府」や「良識の府」と呼ばれます。衆議院でのスピード感ある議論に対し、じっくりと時間をかけて課題を検証する役割が期待されているからです。解散がないため、短期的な世論の波に過度に左右されず、中長期的な国家の利益を見据えた審議を行うことが可能です。
たとえ衆議院の優越によって最終的な結論が出せる場合でも、参議院での質疑を通じて問題点が浮き彫りになり、世論の喚起や法案の付帯決議につながる例は少なくありません。二つの異なる視点から法案をチェックするプロセスこそが、民主主義の質を高める安全装置となっているのです。