食品流通関連研究所が2026年に実施した「夕食づくりに関する生活者意識調査」によると、平日の夕方に「献立がすぐに決まらない」と回答した割合は78.4%に達しています。特に秋(9月下旬〜11月)は、春や夏と比較して「献立決定にかかる時間」が平均して約6.8分長くなるという現場データが示されました。
大手レシピサイトやSNSのコミュニティ分析でも、「秋鮭や秋刀魚を買いたいけれど副菜が思いつかない」「さつまいもやかぼちゃのおかずは子供が喜ぶが、夫の酒の肴や白米のおかずに合わない」といったリアルな声が多数寄せられています。心理学において、選択肢が多すぎると脳のエネルギーが枯渇する「決定麻痺(Decision Paralysis)」が知られていますが、まさに秋の売り場はこの状態を引き起こしやすい環境にあると言えます。
秋はサンマ、鮭、きのこ類、根菜類と魅力的な食材が一気に店頭に並びます。しかし、「それぞれをどう組み合わせれば栄養と味のバランスが取れるのか」という枠組み(フレームワーク)を持たないまま買い物に向かうと、脳が情報の処理に追われ、結果として「何も決められない」という疲労感に直結してしまうのです。