今大会のハイライトとなった「茨城県吹奏楽コンクール 高校A部門 詳細まとめ」を紐解くと、上位校の間で明確な音響アプローチの差が浮き彫りになりました。特に審査員の講評用紙で高得点を集めた学校に共通していたのは、極めて緻密なピッチコントロールと、楽曲の構造を立体的に提示するスコアリーディングの深さです。
かつての吹奏楽コンクールに見られた「音圧と迫力で押し切るスタイル」は完全に影を潜めました。フォルティッシモであっても濁りのない金管セクションのハーモニー、そしてピアニッシモにおける木管群の豊かな倍音が、客席の隅々まで自然に浸透していくアコースティックな響きが高評価に直結しています。これが、激戦を勝ち抜いた学校における金賞受賞の理由の核心です。
一方、「茨城県吹奏楽コンクール 中学の部 審査結果」においても、中学生とは思えない構築美が際立ちました。少子化に伴い部員確保が全国的な課題となるなか、茨城県の中学校は個々の奏者の基礎技術を底上げし、小編成や中編成であっても密度の濃いユニゾンを作り上げる手腕が光りました。課題曲のテンポ設定一つをとっても、無理に走ることなく、フレーズの歌い回しを丁寧に紡いだ学校が上位代表の座を掴み取っています。