良かれと思って選んだコーディネートが、思わぬ逆効果を生んでしまう現象は珍しくありません。アパレル業界関係者や恋愛コンサルタントへの取材で見えてきたのは、女性側の「おしゃれに見せたい」という熱量と、男性側の「一緒にいて心地よいか」という感覚のズレです。特にやりがちな秋のデート服のNG例として、現場で頻繁に指摘されるのが以下の3パターンです。
第一の失敗例は、「初秋のフライング重厚コーデ」です。まだ日中の気温が25℃近くまで上がる10月上旬に、雑誌の特集やショップの新作に影響されて分厚いタートルネックやロングムートンを着用してしまうケースが挙げられます。隣を歩く男性からすれば、「見ているだけで暑苦しい」「汗ばんでいる様子にハラハラする」と、無用な気遣いを強いる結果になりかねません。
第二は、その対極にある「季節感を無視した薄着・過剰な露出」です。夏気分の抜けないシースルー素材や過度なショートパンツは、秋の街並みから浮いてしまうだけでなく、「風邪をひくのではないか」と相手に保護者のような心配を抱かせます。対人心理学において、過剰な露出は初対面における緊張度(警戒心)を高めるリスクが実証されており、親密な関係性を育む上で逆効果となる場面が少なくありません。
第三の落とし穴は、「トレンド偏重のモード・オーバーサイズ」です。ファッション感度の高い女性に支持される構築的なビッグシルエットや尖ったアバンギャルドデザインは、男性から見ると「体がどこにあるのか分からない」「近寄りがたい」という印象に変換されがちです。男性が求めるのはランウェイの前衛性ではなく、清潔感とほのかな女性らしさの調和にあります。