デジタルペインターにとって、エンダー ドラゴンは極めて魅力的でありながら、同時に悪夢のようなモチーフでもある。基調となるのは、画面の明度を奪い去る「漆黒」、そして強烈な自己主張を放つ「蛍光紫(マゼンタ)」。この極端な2色をコントロールするのは並大抵の技量では不可能だ。
下手をすれば画面全体が潰れ、退屈な泥絵と化してしまう。だが、エンドストーンの淡い黄白色をハイライトに差し込み、ドラゴンの翼膜に環境光を透けさせることで、画面には途方もない奥行きが生まれる。このシビアな色彩設計を攻略すること自体が、現代のイラストレーターにとって腕試しの舞台となっている側面は見逃せない。