予定納税の減額申請で資金ショート回避!認められる理由と書き方徹底解剖

予定納税の減額申請で資金ショート回避!認められる理由と書き方徹底解剖

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予定納税とは、前年分の確定申告における申告納税見積額(基準所得税額)が15万円以上となった事業者が、その年の所得税の一部をあらかじめ前納する制度(所得税法第104条)です。本来は翌年3月の納税負担を分散させる趣旨ですが、事業環境が激変した際には「利益が出ていないのに現金を吸い上げられる」という理不尽なキャッシュフロー圧迫要因へと豹変します。

国税庁に対して「所得税予定納税額の減額申請手続」を行い、それが承認されるためには、法令で定められた正当な「予定納税減額申請理由」に合致していなければなりません。所得税法第111条に基づき、減額が認められる決定的な理由は主に以下の通りです。

① 業況不振による事業所得の大幅な減少
主要取引先からの発注打ち切り、単価の下落、原材料費や仕入れ価格の急騰による粗利率の悪化などにより、6月30日時点の業績が前年同期を大きく下回り、通期の申告納税見積額が予定納税基準額を下回ることが確実な場合です。

② 廃業、休業、または著しい事業規模の縮小
事業主自身の病気療養やケガによる休業、店舗の閉鎖、事業の全部または一部の譲渡・廃止を行ったケースです。今後の売上発生が見込めない客観的事実があるため、最も承認を得やすい理由に該当します。

③ 災害、盗難、横領などによる実質的な損失
自然災害による店舗・設備の損壊や盗難被害、売掛金の回収不能(貸倒損失)が発生し、多額の損失を計上せざるを得なくなった場合です。雑損控除や事業上の損失として認められます。

④ 各種所得控除・税額控除の新規適用や大幅な増加
多額の医療費を支払ったことによる医療費控除の見込み、親族を新たに扶養に入れたことによる扶養控除の増加、住宅ローンを新規に組んだことによる住宅借入金等特別控除の適用など、税額計算上で控除額が前年より著しく膨らむケースも正式な理由として受理されます。

ここで痛恨のミスとなりやすいのが、「現在の手元資金がショートしているから」という理由だけで申請しようとする行為です。税務署が見ているのは「現金の有無」ではなく、あくまで「今期の所得税見積額が下がっているかどうか」です。どんなに資金繰りが苦しくても、売上と利益が前年並みに出ている場合は減額申請の理由として成立しません。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。