この分野をさらに分かりにくくしているのが、「ゲノム」や「染色体」という言葉の存在だ。これらを整理するには、図書館の例えが最も分かりやすい。
まず、細胞一つひとつの中にあるすべての遺伝情報のセットを「ゲノム」と呼ぶ。これは図書館にある「蔵書全体」だ。そして、その膨大なDNAの糸が絡まないようにコンパクトに折りたたまれた構造体が「染色体」であり、これは「本棚」や「単行本」に例えられる。その本の中に書かれている文字や文章の物理的な素材が「DNA」であり、その中に書かれた個々のストーリーやレシピが「遺伝子」となる。