一方で、この「ひどい」という感想こそが、この楽曲の持つ凄まじいリアリティの証明であるという見方もできる。
人間関係は決して美しいものばかりではない。特に家族間においては、甘えがあるからこそ、他人には絶対にしないような残酷な態度をとってしまうことがある。植村花菜が書いた歌詞は、そうした人間の「醜さ」や「弱さ」を美化せずにそのまま曝け出している。
「歌詞がひどい」と感じる人は、もしかしたら自分自身の過去の親不孝や、家族に対する冷たい態度を鏡のように突きつけられ、胸が痛んでいるのではないか。目を背けたくなるような自己嫌悪を呼び起こす力があるからこそ、この曲は今もなお語り継がれている。