費用を浮かせたい一心で挑んだDIYが、最終的にディーラーでの高額請求へと直結してしまう悲劇は後を絶ちません。デントリペアDIYの失敗リスクにおいて、整備関係者が最も危険視するのが「塗装の剥離」と「二次的な変形の拡大」です。
吸盤の吸着力を無理に高めようとして、市販の強力接着剤や超強力両面テープを併用する「車の凹み直し自作グッズに対するネットの反応」を調査すると、目を覆いたくなるようなトラブルが報告されています。最も深刻なのが、引っ張った瞬間に車の最表層であるクリア塗装やカラー層が下地から一気にバリッと剥がれてしまうケースです。自動車の純正塗装は強固ですが、垂直方向へ局所的に強く引っ張られる力には脆弱な側面を持ちます。特に経年劣化した塗装や、過去に補修歴のあるパネルでは、塗膜の密着強度が落ちているため致命傷になりかねません。
さらに、失敗したドライバーの心理には「あと少し引けば戻るかもしれない」という認知のバイアス(サンクコスト効果)が働きがちです。吸盤を勢いよく何度も引っ張り続けた結果、凹みの周辺が富士山の火口のように外側へ盛り上がってしまい、凹み以上に修理が困難な「出っ張り(ハイポイント)」を作り出してしまう事例が多発しています。板金塗装の現場では、「最初から持ち込んでくれれば5万円で済んだデントリペアが、DIYでパネルが伸びきり塗装が割れたことで、パネル交換と全塗装になり20万円を超えた」というケースが日常茶飯事となっています。