事態を静観し続けてきた金融庁や証券取引等監視委員会も、水面下で情報収集のギアを一段引き上げたと囁かれている。現行の金融商品取引法が想定していなかった、分散型ネットワークを介した相場操縦まがいの情報拡散。法的な「グレーゾーン」の極限を綱渡りするその手口は、法規制の遅れをあからさまに露呈させた。
摘発の網がかかるのか、それとも逃げ切るのか。関係当局のフロアからは、連夜のように明かりが消えない。しかし、決定的な証拠を掴むのは極めて困難だという見方が大勢を占める。資金の出どころは幾重にも難読化された分散型台帳を経由しており、本人の実名すら公式には特定されていない。法が追いつかないスピードで進化する影の生態系を前に、当局の焦燥感は日増しに募っている。