今注目を集めている 体心立方格子を完全攻略!充填率68%の導出と計算の盲点をプロが徹底解説について、多角的な視点をご紹介しています。
高校化学で扱われる代表的な金属結晶構造には、体心立方格子のほかに「面心立方格子」と「六方最密構造」があります。それぞれの特徴を整理して対比させることで、問題文で構造が指定された際の処理スピードと正確性が劇的に向上します。
項目体心立方格子(BCC)面心立方格子(FCC)六方最密構造(HCP)単位格子中の原子数2個(頂点1/8×8 + 中心1)4個(頂点1/8×8 + 面1/2×6)2個(六角柱全体では6個)配位数(最近接原子数)81212空間充填率約68%($\frac{\sqrt{3}\pi}{8}$)約74%($\frac{\sqrt{2}\pi}{6}$)約74%(最密充填)格子定数と半径の関係$\sqrt{3}a = 4r$(立体対角線)$\sqrt{2}a = 4r$(面の対角線)底面正三角形の1辺 $a = 2r$原子の積み重なり構造-(疎なパッキング)ABCABC…型ABAB…型代表的な構成金属アルカリ金属(Li, Na, K)、Ba、$\alpha$-FeCu、Ag、Au、Al、NiMg、Zn、Ti
上記の比較から明らかなように、体心立方格子は面心立方格子や六方最密構造(充填率74%の最密構造)に比べて内部に空間的なゆとりがある構造です。面心立方格子との違いとして最も際立つのは「接触の方向」です。面心立方格子は正方形の面の対角線($\sqrt{2}a$)で原子が接するため $\sqrt{2}a = 4r$ となりますが、体心立方格子は立方体の立体対角線($\sqrt{3}a$)で接するため $\sqrt{3}a = 4r$ となります。ここを取り違えると、その後の計算がすべて狂ってしまうため厳重な注意が必要です。